特に高校のボクシング部やジムの初心者達の水準をまとめて上げて行くのに有効だと思う。
つまり団体対象練習とは
コーチが全員が構えている前でミットを持つ動作を行ったりパンチを打つ動作を行い、その動作に合わせて全員がパンチを打ったりディフェンスしたりする練習である。
「基本ミット」と「ディフェンスミット」、「リードからブロック」を全て入れた「総合ミット」を行い、何人かが代表でミット打ちを行い模範を見せたり、足りない部分を全員が確認すると言う方法である。
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「基本ミット」
●左のミット面を正面に
選手は左ストレートを打つ。
●左のミットの前に右ミットを重ねる
選手は左ジャブ2発打ち左スリップ、右スリップする。
●右のミット面を正面に選手は右ストレートを打つ。●右のミットの前に左ミットを重ねる選手はワンツーストレートを打ち右スリップ左スリップする。
●左のミット面を横に選手は左フックを打つ。●右のミット面を横に選手は右フックを打つ。
●左のミット面を下に選手は左アッパーを打つ。●右のミット面を下に選手は右アッパーを打つ。
●左のミット面をななめ下に選手は左ボディアッパーを打つ。
●右のミット面をななめ下に選手は右ボディアッパーを打つ。
●「ディフェンス」と言うと
ブロック左スリップ左サイドステップブロック右スリップ右サイドステップ
●「チャンス」と言うと
ワンツー右ステップ右ストレート~ワンツー2回右ステップ右ストレート~ワンツー3回
右ステップ右ストレート左アッパー
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「ディフェンスミット」
●「3発」と言ってグローブミットでジャブ3発を打つ。
選手はそれをブロック、左スリップ、右スリップでよける。
●「3発」と言ってグローブミットでワンツー左フックを打つ。選手はそれをブロック、左スリップ、右スリップでよける。
●「ボディワーク」と言って右ボディから顔に3発打つ。選手はそれを両テンプルと脇を固めて左スリップ、右スリップ、左スリップをしながら
ブロックする(その後左フックを打ちながら左サイドステップで位置移動
右ボディアッパーを打つ)。
●「ボディワーク」と言って左ボディから顔に3発打つ。
選手はそれを両テンプルと脇を固めて右スリップ、左スリップ、右スリップをしながら
ブロックする(その後右フックを打ちながら右サイドステップで位置移動
左ボディアッパーを打つ)。
●「2発め回る」と言ってグローブミットでワンツーを打つ。選手はワンを右手ブロックパリー、ツーを左手ブロックパリーしながら左サイドステップ●「4発め回る」と言ってグローブミットでワンツー左フック右ストレートを打つ。
選手は3発のブロックパリーの後、4発めを左手ブロックパリーしながら左サイドステップ
●「6発め回る」と言ってグローブミットでワンツー左フック右ストレート左アッパー
右ストレートを打つ。選手はそれをキャッチボールのように1発1発全てブロックパリーする。
6発めを左手ブロックパリーしながら左サイドステップ
ブロックパリーは自分の顔に近い位置で小さく力強く行う。相手が6発を思い切り
踏み込みながら体ごと突っ込んで打って来る事を想定して、下がりながら距離を保って
行う練習もする。
●「ディフェンス」と言ってワンツー連打を6発打った後更に6発打つ。選手は最初の6発をブロック左スリップ左サイドステップでかわした後、
続く6発をブロック右スリップ右サイドステップでかわす。
●「ワンツーゲーム」と言ってジャブからワンツーを打つ。選手はブロックパリーでよけながら右ストレートに対してはブロックパリーの後必ず
右ストレートを返す。コーチはその右ストレートをブロックパリーして
右ストレートを返す。選手は更にそれをブロックパリーして右ストレートを返す。
コーチがその右ストレートをブロックパリーしたところでそのシーンは終了。
●「サークリング」と言ってワンツーを打つ。
選手は左回りしていてワンツーを右スリップでよけて右回り。右回りしていてワンツーを
左スリップでよけて左回り。
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「リードからブロック」
選手は常に多彩な左ストレートを打ちながらブロックに備える。
●(左ストレートを打ちながら)ブロックから返し
●ストレートやワンツー(ボディも含む)ストレート系を打つ。
選手は左スリップ+ブロックでかわし、返せる時に左フックを返す。
●左フックを打つ。
選手は右ステップ+ブロックでかわし、右ストレート左フック右ストレート左アッパー
右ストレート(コンビネーション1のバリエーション)
●左ボディアッパーを打つ。
選手は右スリップ+ブロックでかわし、右ボディアッパー左ボディアッパー
(コンビネーション6でも良い)※踏み込んでブロックする事
●右フックを打つ。
選手は左スリップ+ブロックでかわし、左フック右ストレート左アッパー右ストレート
(コンビネーション1のバリエーション)
●右ボディアッパーを打つ。
選手は左スリップ+ブロックでかわし、左フック(顔)左アッパー(ボディ)
(コンビネーション3)※踏み込んでブロックする事
上記攻撃の後左サイドステップジャブ2発又は右ステップ右ストレートから
右スリップ右サイドステップ等、円の動きに戻れるようにする。
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以上「基本ミット」と「ディフェンスミット」、「リードからブロック」を全て入れた
「総合ミット」は、「団体対象練習」で身に付けた後、実際に黙々とミット打ちをして
体に覚えさせれば、試合中無心で戦っていても手数が出てディフェンスも自然に
出来るようになる。試合中、無心でミットの通り動いていれば勝てるように組み立てた。