リードのストレートに絶対的な自信を持つ相手が、スピィーディーな左ストレートを試合開始後最初に打って来た時、右斜め前のスリップで交わすのとほぼ同時に右アッパーを脇腹の骨しかない心臓の横に強く刺すように打つ。引きずるような嫌な痛みにひるんだ相手が、それでもペースを握ろうとして負けじと打って来た左ストレートに今度は待ってましたと右クロスをかぶせる。そして更に打って来た左ストレートを左スリップで交わして左フックを決める。
左ストレートを打つのはリスキーだと思って打ってこなくなった相手に、今度はこちらがビシビシと左ストレートを打ち始めて強引にペースを掴んでしまう。
かつて私が高校2年生の時にヨネクラジムでスパーリングした、8回戦の岡崎さんの得意な戦法で、私もその術中にはまってしまった一人である。
最近鹿浜ジムさんに出稽古スパーに行った時、うちの中学生の高橋君のスパーを観て感心した。
かなり接近した距離で対戦しているのに、打った後に上体を反対側に移動するのでパンチを受けない。連打を打てばカウンターを受けるだろうが、単発だからこそ尚更上手くいく。
翌練習日から基本ミットでそれをみんなで実践している。
左フックを打ったら左にスリップ
右フックを打ったら右にスリップ
左ボディアッパーを打ったら右にスリップ
右ボディアッパーを打ったら左にスリップ
左ストレートを打ったら左にスリップ(右でも良い)
右ストレートを打ったら右にスリップ
※スリップの時両ガードをしっかりテンプルにつける。
これを最初に書いた「出会い頭」で実践してみよう。
1.相手の左ストレートを右スリップで交わして右アッパーを脇(心臓の横)に打ってすぐに左スリップして待つ。
2.次に相手が打って来たパンチを右ステップで交わして右ストレート(顔)を打ってすぐに右スリップして待つ。
3.次に相手が打って来たパンチを左スリップで交わして左フック(顔)を打ってすぐに左スリップ
こう言うパターンをいくつか持っているとボクシングが更に楽しくなると思う。
トクさんが監督をつとめる
「チームトクボクシング教室」について
選手を経て高校、大学のボクシング部監督、現在社会人チームの監督をしている。
小学生から一般、プロボクサー、総合格闘家の著名選手達、キックボクサー等もボクシング指導して来た。
今の自分は、私が若かった頃身近に本当に欲しかった存在である。
あの頃(ボクシングの現役時代)に今の自分のような手取り足取り教えてくれる熟練者がそばで指導してくれていれば、自分はもっとボクシングで大成出来たことだろう。
現在、最速最短で強くなれる指導に自信が有り、重点を置いています。
この機会にまずは「基本通りのボクシング」、「教科書のようなボクシング」と呼ばれるボクシングを身につけて下さい。
教科書通りのボクシング、裏ワザ、何でもウェルカムです。希望者には時間作って個人指導もします。
著者のトクさんについて
渓流釣りとアウトドア、ボクシングが趣味な十条にある焼肉店の店長。

東京朝鮮高校ボクシング部の第一期主将を務め、大学卒業後東京朝鮮高校ボクシング部の監督として活動。
その後、親が経営していた「焼肉 金剛山」を継ぐ。2002年に十条に「焼肉ピュアティ」を開店。2011年に移転し十条で「焼肉いつものところ」の店長として現在活動中。また、自身が立ち上げたチームトクボクシング教室でコーチとして指導を行っており、月に数回練習会も実施している。
「焼肉いつものところ」について

日テレ「ヒルナンデス」や「ABChanZoo」「火曜サプライズ」にも出演した、焼肉とお酒が楽しめる呑み処。十条で10年目。佐賀県伊万里牛を扱う、焼肉と韓国家庭料理のお店。