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チームトクボクシング教室の
グローブの親指部分は分厚い

 

質問:
ボクシングを始めてスパーリングよくしてます。ブロックを多用してます。ブロックは前の肘を絞って両拳は額に着けて腕でパンチを受けてます。フックは腕を横にずらしてます。最近ですが相手のパンチで腕からの衝撃で頭が軽く痛くなります。またフックはブロックしてますが、もろに衝撃がきます。何かいい方法ありますか?次の日も、何かぼぅとしている時があります。誰か教えて下さい。
距離に関しては、私はかなり遠いアウトボクサーです。
いつもガード態勢に構えているので、相手が攻め込んできた時にカウンターを合わせる感じです。それ以外はフットワークで逃げ回っています。ちなみダッキング、ウィービング、スウェーは使えません。かなりのディフェンシブファイトです。


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答え:
ブロックは前の肘を絞って両拳は額に着けて腕でパンチを受けてると有りますが基本それで良いと思います。

もろに衝撃が来るとの事ですが、一つはグローブのクッションを有効に利用しているかどうかと言う事ですね。手のひらブロックだとグローブのクッションが一重なので拳を握って二重クッションで受ける事。

次に顔のブロックはパンチをブロックする瞬間握った拳を小さく上に3㎝から5㎝程度動かして相手のパンチの衝撃をそらす必要が有ります。只、これだけに執着すると棒立ちで受け身になりすぎて、相手のコンビネーションブローの格好の的になってしまいます。

私が勧めるのは前の肘を絞って両拳はテンプルにしっかりと着けて、ブロックとスリップを同時に行う動作です。
相手の左ボディアッパーや顔への左フック、左スイングは右スリップで、右ボディアッパーや顔への右フック、右スイングは左スリップで、それと左右のストレートは返すパンチによってどちらのスリップでも良いでしょう。注意することはテンプルにしっかりと着けた両拳を鼻の方向に絞ってストレートやアッパーをねじ込まれないようにする事です。その際、正面に絞ったせいで今度はジョーやチンにフックを受けてしまうことが気になりますが、握った拳の親指を耳の下につければグローブの親指部分は分厚いのでいくらかは安心です。

ブロックとスリップが同時なのでフックとスイングは起動からそれて空振りさせることが出来ますし、仮に受けてもブロックと言う保険が有るので安心です。それと先程の「拳を小さく上に3㎝から5㎝程度動かして相手のパンチの衝撃をそらす」のとは逆に、スリップする事によって相手のパンチの衝撃を下にそらす効果が有ります。

角海老ジムの小堀選手が世界を取った試合で、相手の右パンチを左スリップとブロックを同時に行った体制から、相手の右パンチが戻る前に強烈な左フックを返したのが印象に残ります。
ブロック&スリップ1回からコンビネーションブローを返すのと右、左、右、または左、右、左と3回行ってからコンビネーションブローを返す反復練習をする事。それとブロック&スリップからサイドステップで位置移動する練習も行って下さい。

教え子にブロックパリーの名手がいて、物凄いハードパンチャーのフックも涼しい顔でよけてました。

プロの選手は熟練した強い選手ほどブロックパリーを上手く使います。派手なパリー等は使いません。フェイントにかかりやすいしブロックパリーよりも相手との距離が近くなるからです。
ブロックパリーとは、ストレートは空手の手刀で使う小指の下の固い部分で受けながらななめ上に流します。フックは握った拳の甲や腕で受けながら上に流します。仮に流すことに失敗してもブロックにはなります。

ウィービングもガードをしっかりしながら行えば仮に相手のパンチをくぐれなくてガード上に受けても、動きそのものがパンチを流す効果が有ります。先で述べたブロック&スリップも同様で、相手のパンチを空振りさせられずに受けたとしても動きそのものがパンチを流します。

ブロックはとても大切です。
疲れたり相手のパンチが効いたりすると足や上体の動きは鈍ってよけられなくなりますが、ブロックはいつでも出来ます。
いつも安心して観ていられる選手は基本ブロック技術がしっかりしていて、ブロックで交わし切れなければスリップやサイドステップで交わすしガードをしっかりしながらスリップやサイドステップを行うので危なげないですね。

いつもガード態勢に構えていると言う事ですが、それだと距離を測るリードジャブや相手の出鼻をくじく様なリードのストレートが打ちにくいし、左手が邪魔じゃないから相手は容易に攻めて来やすくなると思います。

距離を取り過ぎず、距離はリードを最後まで伸ばして相手の顔の10㎝前になる距離をステップバック、サイドステップをしながら保てば良いと思います。
基本の構えをしっかりしてアウトボクシングでリードを突きながら距離を保ち、それでも相手が入って来たらスリップやウィービング、サイドステップ等をガード態勢で行い、すかさず有効なパンチを返せば良いと思います。

自分に合ったボクシングの組み立てを考えて頑張って下さい。