頑張っても強くなれない理由に気が付かなかったり軽視している選手が意外に多いのである。
それは拳の握りが甘い事。
「石の拳」と呼ばれたロベルト・デュランに代表されるように、拳は固いほど良い。
いくら技術が有っても、拳が固くて痛くなければ相手は構わず強気に打って来て粉砕されてしまう。
どういう風に握られた拳が固いのだろうか?

1.ひらいた状態

2.まずはこの形から

3.手のひらの皮を巻き込みながら握って行く。

4.この時点で指の中には隙間、空間が全く無いように

5.親指でギュッと抑え込む
風船で叩かれるよりも石で叩かれた方が痛いのは当たり前だが、拳もしっかり握られた固い拳の方が痛いのは当たり前。
普段はリラックスして開いていたり半握りでも、相手に当てる瞬間はしっかり握る事。
●サミング防止用グローブ
親指がまっすぐ伸びて人指し指部分とくっつけられたグローブが有るが、これは論外。親指の先がまっすぐ相手側を向いているこのグローブこそがサミングを起こす握りなのである。
有名なジムの会長さんもそうだが、そうなったグローブを見つけるとすぐさまハサミで切り離す。親指をぐっとしまう握りを無視したこのグローブの形が拳の握り方の勘違いを招いて来た。
●拳を握らないシャドーボクシングをする選手がいるが、戦術を考えてあくまでも仮想として軽く行うシャドーならばそれも有りうるが、シャドーボクシング自体が握力、手首の強化やスピード、スタミナ、筋力強化まで望むのならば、しっかりと握るのが望ましい。シャドーで最後まで拳を握らない選手が試合で緊張感が維持出来ていて有利な展開の時は握れても、ピンチになり平常心ではなくなった時にオープングローブやインサイドグローブ連発となる場面を沢山観て来た。