ビーカブスタイルと言うが、これを実践で行っている選手は少ない。
私は現役時代に試合でアゴを複雑骨折したが、どうしてもボクシングを納得行くまで続けたかったので、なりふり構わずガードを改良した。
親指の分厚いグローブの作りを生かして親指は唇の下に、他4本の指は鼻柱の上にしっかり立てて支える。鼻の骨を2度折った私がこのガードに変えてからはその心配がなくなった。左の刺し合いでも相手は鼻血を出すが、こちらは鼻血の心配が無くなった。浅いフックもこのガードでカバー出来る。
4本の指の位置が鼻柱よりも低いと支えも弱くなる。よけて打つリードに長けた上手い相手に対してもこのガードをしっかりとロックしてリードを打てば、相手よりも省エネで対等以上に戦える。左は上手い方が勝つのではなくて、しつこい方が勝つのである。

要は恥ずかしがらず、面倒くさがらずに謙虚な気持ちでこのガードを貫き通せるかと言う事だ。

右ストレートをこのガードからスパンと打てばノーモーションで打てる。
スリップやサイドステップから左ストレートを打つ時も、保険としてこのガードを崩さない。